PHSでBBS開局?・続編


別件で忙しくて更新が遅れてしまったが、PHSでBBS開局の続きだ。前編をお読みいただいてない方は、前のハード編を読んでいただきたい。



ハードは完成したので、次はソフトの出番である。ホストプログラムにはKTBBSと言うフリーのものを使用させていただいた。ソースが公開されているので、このような改造を要する用途にはもってこいだ。ちなみに、青春18ねっとわぁくでも、このKTBBSで運営している。

最初に通常の加入回線での着信の動作から説明する。KTBBSなどのホストプログラムの場合、手動でモデムに着信させる場合の手順を機械的に行っている。つまり、モデムから着信があった事を伝える RING をホストプログラムの方で検出し、ホストプログラムは ATA とモデムに着信コマンドを送る。すると、モデムはネゴシエーションをはじめ、相手のモデムとの接続が完了すると CONNECT 28800 などと速度と共に接続が完了した事を示す文字列ホスト側に返すのだ。モデムには自動着信機能があるが、これは使っていないのだ。

次はソースをいじる。ここで使った着信検出方法の場合、着信を示す信号はパラレルポートに送られる。ホストプログラムの中の RING を監視する場所を、パラレルポートの信号線(BUSY)がHIGHになった事を検出するように変更する。また、モデムに ATA を送っても、回線が開かれないので、同時に通話ボタンのソレノイドを動作させる。更に、通信が切れた場合は終了ボタンのソレノイドを動作させるのだ。

KTBBSはPASCALと言う言語で書かれている。今はマイナー化している気がするが、初心者にはわかりやすい言語だと思う。コンパイルには Borland Turbo Pascal 7.0 (略称ターパス)を用いた。ターパスでポートを直接いじる方法が分からなかったので、インラインアセンブラで書いた。取り敢えず、問題なく動作するようになったので、セットアップしてみる。




セットアップした全体的な感じ。手前の板の上に乗っているのがPHSとインターフェース。奥の左側がホスト用のノートパソコン、右側がモデムと電源類だ。今回犠牲となったモデムは US Robotics の Sportser 、通称「スポスタ」だ。こいつはPHSでも一応使える。モデムによっては、PHSに繋いでも使えない機種もあるので、購入に際しては注意が必要だ。

ここは家の中なので電波状況が悪く、実際に繋いでみる事はできなかったが、パラレルポートに信号を送ってやれば着信の手順が始まる事を確認した。実際に電話をかけても、恐らくはちゃんと着信してくれるはず。外へ持っていけば実験できるんだが、非常に面倒なのでお許しを。



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